委託と直営、給食を提供するならどっちがいい?
老人ホーム・病院・保育園などに欠かせない給食業務には、外部の給食会社へ委託する方法と、自施設で直営する方法があります。
近年では、こうした給食業務の70%近くが「委託」で運営されているという調査報告も。なぜ多くの人は、給食会社へ給食を委託するのでしょうか。
まずは、給食業務を委託する施設が増えている理由やメリットをまとめてみました。
給食を委託する理由・メリット
- スタッフの採用・育成・管理の労力を軽減できる
- 介護や医療などのコア業務に集中できる
- 安全性や衛生管理体制の向上
- 食事の味やクオリティの向上
- 災害時の給食体制も整っている
給食会社に委託する大きなメリットは、給食スタッフに関する採用や管理、育成にかかる労力を減らせることです。浮いた時間でコア業務に集中でき、入居者や患者の満足度向上に努められます。
また、給食会社が衛生管理や給食の質の担保を行ってくれることで、食事の安全性やクオリティの維持向上が図れるでしょう。食事の満足度は入居者の満足度にも大きく影響します。直営では手が回らないようなケースでは、給食を委託してクオリティをあげることで、施設に対する満足度の向上が期待できます。
さらに、給食委託会社は災害時の給食体制も整っていることが多く、万が一の事態に備えられるのもメリットです。災害発生時でも入居者に合わせた、腎臓食やアレルギー食、ペースト食などが用意できます。
給食業務を委託するデメリット
- 信頼関係構築に時間がかかる
- メニューがマンネリ化する
- 給食会社スタッフが入れ替わると質に差が出る
委託のデメリットは、コミュニケーション機会が少ないため、信頼関係の構築に時間がかかる点です。スタッフ間の伝達事項がスムーズに伝わらないことが懸念されます。
給食会社によっては決まったメニューのローテーションになり、マンネリ化する可能性も。そうならないように、メニューについて相談や提案ができるようにしておきましょう。そのためにもコミュニケーションの機会を設けることが大切です。また、人員の採用等は任せられますが、人の入れ替わりが激しいと提供される給食の質が安定しない課題もあります。良い委託先を見つけることができるかがキーポイントとなるでしょう。
給食業務を直営で行うメリット
- 入居者や患者とコミュニケーションがとりやすい
- 施設が職員を雇用するので一定の質を保ちやすい
入居者や患者とコミュニケーションがとれるのが、直営のメリット。好みや健康状態を把握しやすいため、提供する給食に反映させやすくなります。入居者にとっても、自分のことを考えた給食が出てくれば、満足度は上がるでしょう。
また、施設が給食スタッフを直に雇用するため安定して働けることから、人員の入れ替わりが少なく、給食の質を保ちやすい面があります。入居者や患者の要望に細やかな対応ができるのも、直営のメリットです。
給食業務を直営するデメリット
- 施設内での業務量が増える
- 人手不足だと給食の質が落ちる
直営のデメリットは、業務量の増加です。人員がしっかりと確保できていればいいですが、スタッフが足りないと一人ひとりの業務量が増えてしまいます。その分、コア業務にかけられる時間が減ると、入居者の不満につながるおそれがあるので注意が必要です。
また、調理スタッフが不足すると、どうしても給食の質が落ちる可能性も。出来上がりから配膳までに時間がかかってしまう、細やかな対応が難しくなる、栄養管理が雑になる、などが考えられます。
比較!給食委託と直営でかかる手間の差は?
給食スタッフの確保から、技術の高い料理人の雇用と育成、人事管理まで、給食業務に要する手間と労力は多大。その点、給食会社に委託すれば、そうした業務の手間はかからなくなります。
すべて自施設で対応しなければならない直営と比較して、人事管理などの労力を軽減できる委託の方が圧倒的に楽と言えるでしょう。
衛生管理体制やサポート体制などを考慮すれば、さらに委託に軍配が上がるのではないでしょうか。
一般的に、委託を検討し始めてから導入までの期間は5~6ヵ月ほどです。
資料請求や見積もり、試食会やコンペで複数の業者を比較検討した上で委託先を決定し、その後、委託開始までに業者が人員の確保などをおこないます。
余裕をもったスケジュールで、会社の実績や対応、サポート体制、料理の味やクオリティなどを、じっくりと慎重に検討していきましょう。
委託と直営、結局どちらのほうがいい?
給食を委託にするか直営にするかは、施設や人員の規模、目的などによって変わってきます。例えば、小規模で人員も足りているようではれば、入居者や患者一人ひとりに合わせた給食づくりも細やかに対応できる直営で問題無いでしょう。
しかし、規模が大きく人員不足であれば、委託して一定のクオリティを保った給食を提供するほうが大切ですし、退去者の抑止にもつながります。
給食は委託にするか直営にするかは、給食を通して入居者や患者に何を伝えたいかという目的に合わせて選択すると良いでしょう。
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そのため、複数社に問い合わせた後、コンペティションで給食を試食し、導入を検討するのが一般的。まずは給食会社に問い合わせて、給食の味やクオリティをチェックしましょう。